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2016年8月14日 (日)

おはぎ十七の国

2曲目とかほんまありえへんわ

「なぞかけ姉さま」という童話を見て、面白いな~と思ってしまった結果です。

福娘童話集さま掲載童話「なぞかけ姉さま」
(http://hukumusume.com/douwa/pc/jap/06/23.htm)

勝手に二次創作なので、なんの関係性もございません。
迷惑になるようであれば即削除いたします。
よろしくお願いいたします。

ニコニコ動画

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「おはぎ十七の国」 歌詞曲/泡


火を見て禊 手水舎訪れ
穢れを清めて 鳥居をくぐれば

鈴が流れ 景色震わせて
体を吹き抜ける 切ないそよ風

突然出会う 気になる姿
刻み込まれる 胸を締め付けて

会いたい想い 色付き一人
今 私の頬 おはぎ色に染まる


影見て急ぎ はたご屋訪れ
その日は疲れて 呆れて休めば

日の出を見て 声を張り上げて
心を包み込む 切ない朝焼け

偶然出会う 微かな希望
強く信じる 胸に焼き付けて

想いは巡る 焦りは募り
今 この町の空 お萩色に染まる

苦しく息も詰まり 黄昏て
心を乱される 切ない夕暮れ

昂ぶる気持ち 溢れて透けて
交わす約束 胸が張り裂ける

叶えて願い 謎めく手紙
あの人の空 おはぎ色に染めて

焦がれる姿 膨らむ想い
刻み込まれた 胸を震わせて

高鳴る鼓動 抑える手紙
あの人の雲 おはぎ色に染まれ

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

  ~~~「なぞかけ姉さま」という

             福井県若狭地方に言い伝えられる昔恋話を

                              姉さま視点で盛ってみた~~~

「十七の国のぼたもち」 作文/泡

美男美女を一目見れば、嫉妬、羨望などよりも先に、誰しも少なからず胸が高鳴ることでしょう。
その高鳴りから来る衝動は、たとえ神様でも、時に抑えきれないほどに強くなることが、あるかも知れません。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 少しずつ暑さと蝉の鳴き声が落ち着きかけてきた頃、お伊勢参りにやって来る多くの参拝者の中でも、類稀な容姿を持つ美男がやって来ました。
 端正な装いに端整な顔立ち、周囲の視線を多く集めていることに気付いていないのか、はたまた慣れてしまっているのか、あきれるほど優雅に参拝を済ませて町へ歩いていきます。

 同日、誰しも目を奪われるほどの美女が、先の青年より数刻遅れて参道を訪れます。
 同じく周囲の視線を一身に浴びながらも、あきれるほど優雅に、どこからか風鈴の音が聞こえるほど涼しげに、参拝を済ませて町へ歩いていきます。

 両者の清々しさと美しさに、少しばかり関心が芽生えてしまったとしても、咎めるのは少々酷というものかも知れません。

 青年は一人旅のようでしたが、美女は侍女と妹の三人連れの旅でした。

 外宮内宮どちらの正宮でも、奥から心地よい風が吹き、心が洗われて神秘的な感情に包まれます。
 参拝を終えて余韻に浸っていると、不意に開放感に満ちた表情の妹に覗き込まれ、だんごを食べたいお茶を飲みたいと、姉はしきりに迫られます。
 情緒の欠片も無い妹に呆れながらも、天真爛漫な性格に便乗できることが嬉しくて、姉は子供をあやすように笑顔で返事をしています。
 三人は、甘露煮の香ばしく甘い匂いに導かれて、吸い込まれるようにだんご屋へ入っていきます。
 そこには、先に参拝を終えたあの美青年がお茶を飲み、おいしそうにだんごを頬張っていました。

 心臓を軽く握られた、ような感覚が走っていったのを姉は感じます。
 侍女を見やると、同じような感覚に囚われた様子で、お互いを見て取り繕おうとする姿は、合わせ鏡に映ったようでした。
 妹はそんな花には目もくれず、無邪気な子供のような目をして、だんごの注文に夢中になっています。

 ちらちらと周りに悟られないように青年の方を窺っているうちに、まともに目が合ってしまい、火が点いたように赤くなる顔を外に向けて、だんごを頬張り誤魔化せたかどうか。

 青年は呆れたような顔をしてこちらを見ていたので、失礼な感覚と羞恥が入り混じって、姉の頬は赤くなる一方でした。

 それを見た妹は、だんごが喉にでも詰まったのかと、お茶を手にして姉へしきりに迫ります。

 妹に気を取られたあと、青年が座っていた場所をさりげなく見てみると、そこに青年の姿は無く、代わりに細身でしなやかなお坊さんが腰掛けようとしていました。

 慌てて外に目を向けると、青年は店から出て町の中へ歩いていきます。
 姉は自分の飛び出したい衝動の強さに驚きながら、少し甲高い声に引き止められます。

 声の主は、お坊さんでした。

 姉の胸中と侍女の怪訝な表情を察する目は、女性ばかりの
旅路を心配している様子で、緩やかに曲線を描いて、にこやかな顔で語りかけてきます。
 先ほどの青年に宿の情報を聞かれて、見知りの宿を紹介したとお坊さんは言います。
 姉は、すぐにでもその宿の場所を聞き出したいところでしたが、はしたなさと虚栄心で切り出せずにいました。

 目の前にひと串の団子が、すっと割って入ります。
 もう片方の団子を何故か挑発的な感じに揺らして、自分達にもその宿を教えてほしいと、躊躇いも無く伝える妹。。

 絶妙な合いの手に救われた気分の姉は、安堵の表情を浮かべています。

 暫くお坊さんと身の上話などの会話をした後、一行はあの美青年が向かったであろう宿へ足を向けます。
 目的の宿に着き、あの青年が宿泊しているかどうか確かめるため、侍女に命じようとするやいなや、いつもより増してせっかちな妹がそそくさと宿屋に入って宿泊の手配を始めてしまいました。

 話が進み、やきもきする姉を尻目に、満足気な顔で部屋へ案内される妹。
 姉は、未練がましく外をちらりと覗いながら、足取り重くついていきます。

 結局、この宿であの青年を見かけることもなく、妹に苛立ちを隠し切れない姉は、旅の疲れも伴って早々に寝てしまい、翌朝、早くから妹を叩き起こして、もう少しゆったりしたいと言う寝言を聞き入れることなく、この日の客中一番で宿を後にします。

 初日、外宮内宮への参拝を済ませた一行は、別宮へのお参りに足を運びます。
 早朝から叩き起こされた妹の機嫌は悪く、昨日の青年への姉の想いに気が付いてない振りをしてあげていたやら、次に会ったら姉より先に接近するやら、姉の神経を逆撫でる発言をしきりに繰り返します。

 それもあってか、姉は昨日の青年が心の中で小さくならないことに、少なからぬ焦燥感を覚え始めます。
 想いは膨らみ、青年と出合った同じ時刻に差し迫ると、唐突にあのだんご屋のだんごの素晴らしさを説き始め、二人をだんご屋へ連れて行きます。

 そこには、あの見覚えのある顔が。

 期待とは裏腹に、緩やかな曲線だけの目をしたお坊さんが座っていました。
 姉は何故か裏切られた気持ちになり、斜め下を向いて目を伏せ、ため息と共に肩を落とします。

 明らかな姉の不遜な態度に、丸く形の良い頭をさすりながら笑うお坊さん。
 嬉々としながら、食べきれない量のだんごとお茶を頼もうとする妹。
 それを必死に止める侍女。

 姉は我に返り自分の浅ましさを恥じて、お坊さんに一礼して謝ると、お坊さんから思いがけない言葉が返ってきます。

 あの青年を本気で慕う気持ちがあるのなら、今から出す条件に従って半年ほど自国で勤しんでいなさいと言うのでした。

 そして三つの条件と一通の手紙を渡されます。

 ――この伊勢で、意中の人と会わずに自国へ帰ること――

 ――夜が明けて一番に宿を出ること――

 ――宿を出る前に、手紙を意中の人へ渡すよう宿屋へお願いすること――

 最後にお坊さんは、姉の意中の人が、今夜泊まる宿を教えてくれました。

 姉は不思議なお坊さんに、だんごとお茶をご馳走してお礼を言い、妹と侍女を連れて、浮いて覚束ない足で宿屋へ向かいます。

 翌日、姉はお坊さんの言い付けを守り、朝早く一番に宿を出て、帰路へ就きます。

 一通の手紙を宿屋へ託して。

 聞けば内宮参拝後から、だんごや美青年のことは一切覚えていないという、とぼけ顔の妹。
 妹の気遣いにも似たやさしい嘘に、侍女と笑いながら軽快に歩く姉。

 期待と希望に溢れた彼女の懐には、伊勢のお札が妬けどしながら包まれているのでした。

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コメント

お久しぶりです。
違うベクトルで頑張ってますな( ̄ー ̄)
下町のモーツァルトになってしまったのね(´Д` )。。。

投稿: だん吉 | 2016年8月31日 (水) 20時55分

お久しぶりでございます。
モーツァルトには下町といえども足元にも及びまへんが、おもろい世界ですわこりゃ~。
音がこんな繊細なもんやとは、ハナクソほども思ってなかったんで。

なんと言いましょうか……奏でるとかいう本来の部分がどっか行ってしもて、パズル的な要素にドはまりしてます。

音楽理論とかいうチンプンカンプンな宇宙人の知恵のことじゃなくて、こっちを立てればあっちが立たなくなるというような、スケベ椅子的な感じがとてもヤバーいです。

投稿: 泡盛 | 2016年9月 2日 (金) 00時52分

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